T’sブログ
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T'sブログ更新しました「省エネ基準適合義務化の裏」
こんにちは。前回、今年の4月から省エネ基準を適合した住宅じゃないと家を建てれなくなりますというお話をしました。国が定めた断熱性能をクリアしていないと確認申請が通りません。
タカヤマホームに新築のご相談でよく聞かれるのが「冬になると玄関ホールの花瓶の水が凍るほど寒い。」「冬は寒さで睡眠が浅くなってしまい、ぐっすり眠れない」「脱衣室が屋外と大して変わらないほど寒い」などなど真冬の寒さのお悩みがたくさん聞かれます。
地震対策では建築基準法で耐震等級と言う決まりがあるのに、断熱に関しては何もありません。極端ですが、断熱材が入っていなくても現状はオーケーと言うことになります。予算の都合で断熱材を入れないおうちが昔はあったそうです。
皆さんは住宅業界の2020年問題を耳にした事はありますか?そもそも今回の省エネ基準の適合化は2020年から始まる予定でした。ですが、そこに対応できない住宅会社が廃業となることが先延ばしの理由の1つとなっています。八戸のような寒い地域に法が適用されないがために断熱性能の低い家が建て続けられてきたのです。
「新築を建てたのに1年目の冬から寒い」「新築にしたら、冬は暖かく過ごせると思っていたのに、さほど暖かくもなく戸建てにした分、貸家暮らしよりも暖房費がかさむ」「中途半端な性能にせず、もっとしっかり決めればよかった」と一生背負う住宅ローンに不満が尽きないお話を耳にすることがあります。八戸のような寒い地域ほどもっと早く省エネルギー住宅の義務化を進めて欲しかった。多少予算の上乗せがあったとしても、後悔するような住宅ローンをこの先払っていくのは負の遺産と言っても過言ではないと思います。
2030年には断熱等級4 =不適格住宅となりZEH基準の住宅は最低ラインとなる予定です。
そのような中、タカヤマホームでは5年以上前からGX志向型住宅となる断熱等級6のHEAT20G2(Ua値0.28)の施工実績とZEH水準よりもさらに上のHEAT20G1(Ua値0.38)の住宅をたくさん建ててきました。もちろん弊社でお勧めするのはHEAT20G1以上の住宅です。
ただUa値が良い=暖かい家ではありません。良い性能値が出やすい建材を選ぶだけでは暖かい家は作れません。ここで大切なことは「気密」(隙間相当面積:C値で表されます)です。簡単に言うと隙間をできるだけなくすことです。隙間が少ないと部屋の床・壁・天井の温度がほぼ均一となり室内の温度差がなくなることで「足元が寒い」「窓のある壁側がひんやりする」ということもなくなります。また、24時間換気の給気口の下にいても外の冷たい空気が頭に降り注いでいるように感じることもない訳です。
八戸市内の住宅会社で気密施工をしっかりできる会社は多くありません。気密が良い家とは建物の完成時に気密測定をして数値として表します。
こんなに大切な気密。以前は努力義務とはいえ、地域区分ごとに掲げられていました。八戸は5cm²/㎡とかなり大きい隙間になるのですが、これでよしとは疑問です。しかしこれが2009年の省エネ法の改正で撤廃されたのです、この理由がすごいので次回にお話ししたいと思います。
